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初代アルト [車]

初代アルト.JPG
今年5月に、スズキアルトは誕生30周年を迎えました。写真のミニカーは、当時全国統一車両本体価格「47万円」という超低価格で発売され、「軽ボンネットバン」というジャンルの“セカンドカー市場”を開拓した初代アルトです。
7月19日(日)12:00~12:55にあさひテレビで放送された『スズキアルト誕生30周年SP』では、鈴木修代表取締役会長兼社長が出演され、アルト誕生秘話について熱く語られていました。
鈴木修社長が就任して間もない頃、鈴木自動車工業(当時、現:スズキ株式会社)は軽自動車の販売不振に喘いでいました。親しい従業員から話を聞くと、「今の軽自動車は価格が高過ぎる。私らのような安い給料じゃ、とても手が出ない」とのことでした。また当時の中古車市場では、40万円から50万円程度の中古車の売れ行きが良好ということから、45万円程度の“廉価な新車”を提供することを決意されたようです。
当時軽ボンネットバンを含む商用車は物品税が無税で、15%を上回る高税率の物品税を課されていた乗用車よりも、税制上有利でもありました。そこで「軽乗用車としての軽商用車(軽ボンネットバン)」という位置付けにし、セカンドカーとして主に買い物や子どもの送り迎えなどに使う主婦層を狙うというコンセプトで開発が進められたようです。
しかし、45万円程度の“廉価な新車”を開発することは至難の業だったようで、灰皿を取っても、ラジオを取ってもコストを抑えられないと泣きを入れる開発スタッフに、修社長は「だったら、エンジンを取ってしまえ!!」とおっしゃられたとのことです。それだけ“不退転の決意”だったのですね。
もう一度コストダウンを最優先に、安全上問題ない範囲で製造原価見直しが徹底追求され、ダッシュボードパネルは樹脂一体成形、ドアなどの内張りでも省けるものは省略して鉄板塗装、フロアマットは廉価だが必要機能は満たせるゴム製、バンパーも廉価で済むグレー塗装のスチール製、助手席側ドアの鍵穴は過剰装備として省略、ウィンドウウォッシャーも電動モーターを全く使用しない手押しポンプ式にするなど、機能性に徹した低コスト車開発が計られ、どうしても省けない輸送コスト分の2万円(日本のほぼ真ん中にある浜松の工場から、北は北海道から南は九州沖縄まで運ぶのですから無理もありません)を加算して、47万円のアルトは誕生したことになります。
市場に投入されると一大センセーションを巻き起し、大量のバックオーダーを抱える人気車種となりました。しかし、そういった物品税の掛からない車が売れ始めると大蔵省も黙ってはいません。商用車にも2%の物品税が課せられることになりますが、2シーター車は対象外とされていたため、これにより価格設定を変更し、2シーター車は従来の47万円に、4シーター車は2万円上乗せされ49万円になったとのことです。
アルトの好調に、ダイハツ・スバル・三菱といったメーカーも廉価版の軽ボンネットバンを市場に投入しました。私が静岡三菱自動車販売(株)に入社した1981(昭和56)年頃に、50万円ちょっとの三菱ミニカが発売された記憶があります。
現在のアルトは6代目となりますが、アルトバンVP(1グレードのみ)の2WD・5MTでメーカー希望小売価格666,750円(税込み)になります。ダイハツのミラバンTLは2WD・5MTでメーカー希望小売価格656,250円(税込み)、三菱ミニカLYRA3ドアは2WD・5MTでメーカー希望小売価格582,750円(税込み)となりますので、三菱が一番安い車を出していることになります。
ただ廉価版の車ですので、値引きはせいぜい2~3万円程度ではないかと思います。
新型アルト.jpg
もうすぐ7代目のアルトが発売されると思います。上の写真は、WEBサイトで見つけました。
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